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おじいちゃんの手」 はなびやさんの声

おじいちゃんの手 作:マーガレット・H・メイソン
絵:フロイド・クーパー
訳:もりうちすみこ
出版社:光村教育図書 光村教育図書の特集ページがあります!
税込価格:\1,540
発行日:2011年07月
ISBN:9784895728287
評価スコア 4.88
評価ランキング 34
みんなの声 総数 15
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  • 手が問いかけるもの

    1950年代から1960年代の初めというと、まだ4、50年ぐらい前、そんな時代のアメリカでは、パン工場で黒人が生地を触ることを許されなかったということです。

    前に『ローザ』を読んだ時にも、差別が根強く残っていることに驚いたのですが、市民レベルでの差別というのは、制度が変わった後でも根強く残るようです。

    本文の中では、声高に差別されていたことを訴える調子ではなく、おじいちゃんが孫に語りかける優しい穏やかな調子なので、より一層その差別についてを考えさせられます。

    手を通して私たちはいろいろな仕事をし、人を助け、人とつながっていく、絵本の中には「手」を題材にした様々な作品がありますが、そのどれもが問いかけるものが深い気がします。

    この作品もおじいちゃんの手に人生に刻まれてきた深い苦悩が忍ばれます。

    読むなら高学年以上のお子さんだと思いますが、アメリカの一面としてこういうことがあったということは知っておいてもいいことだと思います。

    投稿日:2013/02/10

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