この作品は初めて読みましたが、とても衝撃的な内容でした。
私も毛皮の狩猟には、憤りを感じています。
今までどれほどの動物たちが、人間のために犠牲になってきたか…
これは、人間の悪い歴史。…そして今も続いている。
場を収めた若い船乗りの言葉には、動物に対する敬意や思いやりが感じられました。
赤ひげが笑ってちょっと船乗りの手を握ったのは、感謝の意を表しての事でしょうか…?
赤ひげの男はスパイだったわけですが、きっと彼も動物と人間が尊重し合える、優しい世界を望んでいるはずです…。
白熊側のスパイが人間だったという事から、赤ひげと白熊たちとの間には、信頼関係や絆がしっかりと結ばれているという事がわかりますね。
この作品は奥深くシビアな内容ですが、堀川さんの絵はとても作品の雰囲気に合っていました。
美しくてダイナミック。
冬の夜空や氷の凍てつくような空気が、お話と一緒に風に乗って伝わってくるようでした。