以前から気になっていたこの図鑑。
タイトルのイメージからアート性が高く、写真を見て楽しむものだとばかり思っていました。
が、実物を手に取ってみるといい意味で予想外。
確かにどの写真も美しく、元素をそれぞれ1枚の写真で表現するというアイデアはすばらしいのですが(ちなみに私のお気に入りは水銀)、それより何よりそれぞれの元素の解説が面白い!
まず、人類がそれぞれの元素とどう付き合い、どう発見し、どう利用してきたのか、という壮大な歴史に引き込まれます。
そしてこれは役に立つだの、危険だの、それぞれの元素を比較する解説を読んでいると、まるで元素自体が個性を持った生物のような錯覚に陥ります。
本筋とは関係ないのでは?と思うような解説もあったりするのですがそれもまた面白い。
そしてそれら全てのベースにあるのは著者の深い深い元素愛なんだな〜と思うと、最後はほっこりしちゃいます。
私のようなバリバリの文系さんにもおすすめの一冊です。