「怪談えほん」という謳いに釣られて手に取ってしまいました。
美しい少女マイマイに襲い掛かる悲劇。
あまりに小さくて両親には見えない弟のナイナイ。
愛しんでいたその弟の蛮行で苦しむマイマイ。
「ねぇ、きみ、たすけてやって。」
救い無くこの言葉で終わるこのお話は、けっして読み心地はよくありません。
色々な問題を提議しているのでしょう。
マイマイに何をしてあげられるだろう…
しばし本気で考えてしまいました。
宇野さんの絵だから読んでみたくなった作品でした。
宇野さんでなければ、描けない世界だとおもいます。
ひとかけらの笑顔もなく、無邪気に楽しむナイナイの表情に
薄ら寒い物を感じました。
でも好奇心旺盛で無心な子供の本当の姿かもしれませんね。