この本は2005年に出ています。
ちょうどこの頃から、私は子どもの学校の読み聞かせボランティアに参加し始めたのですが、
そのころの仲間の一人がこの本がとてもいいんだと、紹介してくれました。
実はその時軽く本の内容をブックトークしてもらったきりで、今まで自分ではちゃんと読んだことがありませんでした。
木下晋さんの描かれた表紙絵のおばあちゃんの手は、しわの1つ1つや浮き出た血管、爪の形や色まですごい表情を持っていました。
物語の中で、おばあちゃんの「手」は本当に大事な役割をしていますが、「手」を中心に描かれているページは意外と少なかったです。
むしろ木下さんは、その時とその時のハルさんの目力のあるアップを多く描いていました。
出版社からのお薦め年齢は読んでもらうなら4,5歳から、ひとり読みなら小学校低学年からとありました。
山中さんのお話も、木下さんの絵もとても素晴らしですが。生まれてまだ4,5年しかたっていない子どもたちに、このハルばあさんの一生の物語は、『形』として理解するのは難しいと思いました。
個人的には、この本を初めて紹介してくれた友達が言うように「小学校高学年くらいから」お薦めしたいです。
むしろ小学校高学年以上の中・高生、大人、高齢者の方々にも機会があったらブックトークをしたり、読み聞かせをしたりして紹介していきたいです。