北海道では冬の時期に、イグルーを作るというイベントがあるそうです。
この本のあとがきに訳者の千葉茂樹さんが「この本を参考にぜひ」とあります。そのためには「いい雪を見つけることだ」とあります。
千葉さんはその後いい雪を見つけてイグルーを作られたのか?気になるところではあります。
千葉茂樹さんの講演会で千葉さんのお話を聞く機会がありました。そこでこの絵本のことを知ったのです。
千葉さんの訳の本に『雪の写真家ベントレー』『雪の結晶ノート』『雪原の勇者』など、雪に関するものが多いのは、やはり北海道出身というこということが関係しているのでしょうか。
この絵本はイグルーを作る過程を写真で撮った写真絵本です。私が目を見張ったのは、切り出された雪のブロックのきれいなことでした。
ナイフといい雪と信頼できる相棒、イグルー作りに欠かせないものはこの三つなのかもしれません。
写真は、イグルー作りを丁寧にまた雄弁に伝えてくれています。
寒い地方で、ともすると生活の敵にも命を奪うこともある雪で家を作るというのは人間のたくましい知恵のように思えます。
残念なのは、この絵本が絶版らしいということです。再版されるといいなあと思います。