【内容】
京都の植藤造園の16代目、佐野藤右衛門が語る桜を守る活動を写真で紹介する絵本。
桜が咲き終わってから、一年間の桜との付き合い。珍しい桜の写真、桜守の七つ道具。
桜と人との歴史が、温かに語られる。
【感想】
地道な努力を続けて、愛情深く桜とその周辺の自然や歴史、文化を守っていく
姿に感動した。このような人がいる事を知り、誇りに思う。
まるで桜が繊細で高貴な人のようで、桜守の佐野さんはその従者のような印象を受けた。
本当に桜が好きで、深い愛情をもって丁寧に毎日を積み重ねている職人の充実した人生が
温かに語られる。素晴らしい仕事をしているのに、決して偉ぶらず、素朴な人柄がかっこいい。
この写真絵本は、簡単でわかりやすい言葉で、深い内容が語られている。
桜の生命力を感じさせる迫力のある写真、繊細さや可憐さを感じさせる写真など、写真も
とても魅力的だ。
何度読んでも心が清々しくなり、癒される。年齢問わず、多くの人に是非とも読んでもらいたい一冊。