幼稚園のおはなし会の題材を選んでいて出会いました。
加藤嘉さんの「とおくをみている」顔が深く深く心にしみました。
あいさつ代わりに最初に読むと、子ども達の顔がわっと緩み、
以来、オープニングはこれに頼っています。
小学生、中学生、そして高齢の方の集まりでも、
場の空気を創ることができる有難い存在です。
世代によって反応があるページが違います。
加藤嘉さんと共に生きてこられた年齢の方の思いは格別です。
昨年、映画「ひろしま」(1953年)で若い加藤嘉さんを見て、
「とおくをみている」顔の奥深さを改めて思いました。
「よくごはんをこぼしてしかられる」にはどの子も共感の笑い。
そして、数行で言い切る天野祐吉さんの文。
最上のコピー。
加藤さんも天野さんも
しっかりこの絵本の中に生きておられると思います。