誰もが知ってる「さるかにがっせん」、この絵本で驚いたのは、サルに柿をぶつけられて死んでしまったカニから、たくさんの子ガニが生まれてきたところです。
勧善懲悪のお話がベースですが、柿の種がおなじみの歌と共にあっと言う間に成長したり、蜂や栗、牛の糞や臼といった様々なものが、それぞれの特徴を活かした敵討ちをするところなど、お話の面白さがあります。
子どもたちも、そんな面白い話を聞きながら、押しつけではなく、自然と「悪いことしたら自分に返ってくるんだ」と学んでいく・・・昔話の良さの一つだと思います。
挿絵は丁寧な描写で、色遣いも優しく、好感が持てます。
おまけの「あたまにかきのき」はあまり馴染みのないお話でしたが、「ありえない」話で面白かったです。