優しい気持ちになれる本でした。
大人になると、歳をとって昔よりも見た目も体力も衰えてくることを実感します。
まだまだ若いと思っていても、このお話の主人公のカエデのように、
気がつくと、見た目の美しさが失われており、ビックリすることがあります。
そんな中でも、自分は自由でいたい、こうありたいと、
気持ちに素直に強く生きようとするカエデがとても美しく感じました。
時が経つことの不安、身動きがとれないことの不安、
そんなものに、長く生きているとぶつかることが、
これからも沢山出てくると思います。
でも、そんな中でも自分が体験したもの、
見聞きしたものが、自分の経験として、
美しく自分の人生を彩ってくれる
変わりゆく自分を、そのときそのときを、
貴重な体験として、受け入れることで、
人生の不安がなくなり、ものの見方が豊かになっていくことを
教えてくれた絵本でした。
もちろんですが、絵本の挿絵もとても美しく、
子供にも、人生の流れを優しく教えられる素敵な絵本だと思います。