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世界の国からいただきます!

世界の国からいただきます!(徳間書店)

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ぼくだけのこと」 夏の雨さんの声

ぼくだけのこと 作:森 絵都
絵:スギヤマ カナヨ
出版社:偕成社 偕成社の特集ページがあります!
税込価格:\1,540
発行日:2013年04月15日
ISBN:9784033313207
評価スコア 4.73
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みんなの声 総数 59
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  •  「アイデンティティ」という言葉を初めて聞いたのは40年以上前、大学に入ってからだったと思います。
     日本語で訳すると「自己同一性」とかになるそうですが、簡単にいえば「自分とは何か」ということです。
     直木賞作家である森絵都さんが文を書いたこの絵本を読んでいて、真っ先に頭に浮かんだのが「アイデンティティ」という言葉でした。
     もちろん、これは絵本ですから、といっても小学生以上向きでしょうか、そんな難しい言葉は出てきません。
     「アイデンティティ」という言葉は難しいけれど、簡単にいえば「ぼくだけのこと」なんでしょうね。
     他の誰でもない、「ぼくだけのこと」。

     主人公の「ようたくん」にはきょうだいが二人いるけど、えくぼがでるのはようたくんだけ。
     五人家族の中で蚊にさされやすいのはようたくんだけ。
     学校の仲良し組は七人だけど、逆立ち歩きができるのはようたくんだけ。
     こんな風にどんどんようたくんの世界は広くなっていきます。
     クラス、学校、まち、せかい、そして宇宙。
     ようたくんに似た男の子は世界のどこかにいるけれど、似ているだけでまったく同じということはない。
     それはようたくんだけではない。
     この絵本を読んでいるみんなが、別々の「ぼく」や「わたし」で、それぞれが「自分だけのもの」を持っているということを、この絵本は教えてくれます。

     「アイデンティティ」という言葉は舌を噛みそうな言葉ですが、もっとやさしく言えればうんとわかりやすいのに。

    投稿日:2019/05/26

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