草原にちいさな農場があって、年のいった夫婦が暮らしていました。不足のない恵まれた生活をしているのですが、夫婦には子どもがおらず、それをとても残念なことに思っていました。
そんなある日、満月の晩に雨が降りました。
満月の晩に降る雨は月のしずくと言って、それを浴びると良いことがあると言われています。
試しにそれを浴びた夫婦は、なんということでしょう!
12人の小さな小さな赤ちゃんを授かりました。
夫婦は、12人の子どもたちをかわいがりました。
何が起きてもどんなことになっても、子どもたちを守りぬきました。
そんなある夜、夫婦の家のドアを誰かがたたきました。
文章がとても多いのですが、先へ先へと読み進めたくなる魅力を持っています。
子どもが欲しくてたまらなかった夫婦は、とにかく子どもたちをかわいがり、守りぬき、大きな誘惑にも勝ちました。
子どもを思う親の愛とはこれほどに深く大きいものかと、改めて考えさせられる絵本です。