幼い頃に読んだ浜田廣介先生の本を久々に読みました。初めて読んだこの作品、役割を終えようとしている街灯がしまだ・しほ先生の絵によって暖かさや寂しさなどが美しく、心に染みました。街灯の足下?にある雑草が最初は緑鮮やかなのに、最後の方が枯草になっているところに寂しさを感じますが、明るく照らされた子供の顔が希望をあたえてくれたと思いました。ひとつひとつの絵に街灯のこころが伝わってくるような思いがありました。ねがいがかなった街灯の色はとても明るく、あきらめないこころはその場から動けなくてもずっと願う気持ちがとても大切なのだと感じました。表紙の裏の草花や昆虫の絵も美しく、心がおだやかになります。街灯が倒れているのは浜田先生がお元気なころは日常的だったのかなと思い、当時の光景を想像できました。役割を終えても心に残る、物を大事にしたいと思う作品です。