絵の作風から見て、古典的作品と思ったらさにあらず。
2004年のコルデコット賞オナー・ブック受賞作品と極めて新しい作品でした。
作家のモー・ウィレムズは、この作品が絵本のデビュー作で、主人公のハトはシリーズ化しているようです。
モー・ウィレムズの経歴を見ると、セサミ・ストリートの脚本・アニメーションとして活躍とあり、この作風に繋がっているのでしょう。
お話は、バスの運転手が、読み手に対して、ハトに運転させないで下さいと語りかけてくるところから始まります。
それからハトと読み手の対話が続くのですが、語り方の切り口が新しい感じがします。
何でハトが?という疑問はあるのですが、そのキャクターと動きは結構楽しく、はまるお子さんも多いかも知れません。
ただ、コルデコット賞の作品というのは、今までその力量に圧倒されたというパターンだったのに対して、少し肩透かしを食らったという感じが否めませんでした。
でも、このセンスは、翌年にもコルデコット賞オナー・ブック賞を連続して受賞していることからも、並外れたものであるのは間違いのないところだと思います。