自分もこの年になって、同窓会とか昔の仲間に会う機会に思うのは、元気な仲間たちの陰で、何人もの友人を失ってきていることです。
自分と一緒に人生を過ごすはずだった友が、死んでしまう不思議さと、それを忘れている不思議さを改めて感じるのは、自分が老いを感じ、死を感じる時かもしれません。
誰もが通過しなければいけない「死」ではあるけれど、なんだかどうして早くして死ななければならなかったのか、運命のむごさの中で、ふるい落とされずに今の自分がいるのかもしれません。
子どもたちにとって、幼くして同世代の友の死を受け入れることは、難しいのかもしれません。
でも、どこかで思い出すことがなければ、語りかける言葉をも名たければ、死の先輩たちに快く迎え入れてはもらえないのでしょうね。
なんとも、深みのある話を、深みのある絵で包み込んだ絵本です。
自分のそばに置いておきたいと思いました。