北アメリカ・インディアン、ウィネバゴ族のトリックスター神話に登場するワクジュンカガ像を基に、
構成されたおはなし。
石と鳥の子ども、カガカガは、ある日、神の使いで出かけます。
長いへそ、長い尻の穴、見るからにへんてこりんな造形に唖然です。
用件を忘れたり、出会った動物たちをだましたり、だまされたり。
長いへそ、長い尻の穴も重要な役割を果たします。
妙に知恵が働いていたり、間抜けだったり。
でも、終盤には、壮大な創世記へと着地します。
ワクジュンカガ自体が、少しお下劣な存在だけに、
その発想が案外子どものツボにはまるかもしれません。
斎藤隆夫さんの絵は、相変わらずデフォルメがすごくて、インパクト大です。
好き嫌いが分かれそうなストーリーですが、
神話の世界の持つエネルギーを感じました。