この本に出てくるライオンは、みんなから親しまれている人気者のライオン。それを知ってるライオンは、いつもとってもご機嫌なのです。ドアのかぎがかかっていないのをみて、ライオンはぼくからみんなにあいさつにいこう!と考えるのです。あいさつしてくれる人は、みんな友達だと考えているのですね。
でも、街にくりだしたライオンは、いつもとちがう人々の反応にであいます。おりのなかにいるライオンはこわくないけど、街にいるなんて…大人が怖がるのも当然です。そこに、現れたのは、フランソワという男の子。フランソワだけがいつもと同じようにライオンにあいさつしてくれたのです。
大人になると、恐怖心のまったくないフランソワのような心はなくなってしまうのかな。そう思うと、ちょっぴりさみしくなってしまいました。でも、ライオンに限らず、動物を愛する気持ちは、大人になってもなくしてはいけないと思いますね。