絵本より少し長いものを読みたくなった年頃のお子さんに、ちょうど良い長さで、厚さ1センチ位の本です。
一緒に登校する友だちに置いていかれたと慌てた一年生のハルオが、走って走って着いたところは、いつもの学校のはずなのに、なんだか様子がおかしいのです。友だちもどことなく変で、洋服の着方とか、黒板に書く文章が あれれ?というくらいいつもとはズレています。
実はハルオが行ったのは、キツネの学校だったのです。
自分の通う学校と全く同じ学校がもう一つあって、先生も生徒も同じだったら、そしてそれが人間に化けたキツネの学校だったら・・・、なんだかワクワクしませんか?
ちょっとしたズレの面白さを描き、子どもたちとキツネたちのほのぼのとした交流が心地よい本です。
大感動や大ワクワクはありませんが、思わず口元が緩むような穏やかなお話です。
たかどのほうこさんには、この他にも、この位の長さの本がたくさん出ていて、小学校1,2年生から楽しめます。ちょっと変わった独特の作品が多いので、『まあちゃんのながいかみ』などがお気に入りの方は、是非手にとってみてくださいね。