いわずとしれた、民話です。
(佐渡島に伝わるお話だそうですね)
これをあらためて読んでみて、なんという切ないお話だろう、と思いました。
鶴が自分の羽を抜き、機を織るのが、なんとも壮絶で…
そして裏切られたときの鶴の胸中を思うと、背筋がぞくぞくするようなかんじがするのです。
もちろん、鶴の恩返しとかは、昔から知ってはいたのですが、子供の頃は、せいぜい「鶴かわいそう」ぐらいにしか思いませんでした。
民話は、大人になって読んでみると、別の味わい深さがあってよいのかもしれません。
昔の人はすごいですよね。
こんなお話を、考え付くのですから。
今日の作家のだれが、ここまで短い中に、いろいろなものを凝縮させたような話を思いつくでしょうか?
けれど、息子にとっては、さして興味があるお話ではなかったようで、
やっぱり「鶴かわいそう」ぐらいにしか思っていないのが、ありありでした。
(というか、しょっぱなのつるの怪我が生生しかったようで、あまりまともに聞いてくれなかったようです)