災害で、事故で、突然失ってしまった人への思いは、突然すぎて整理できないままに、伝えたいこと、語りたいことがいっぱいなのでしょう。
実在する風の電話は、大切ない人を失って、残されたものが心の整理をするためにあるのかもしれません。
感謝であったり、愚痴であったり、さまざまな思いが凝縮されて受話器に語られる。
とても悲しいけれど、相手からの応えがない電話です。
そんな電話が鳴ってくれたら、それだけでとてもうれしいのかもしれません。
いもとようこさんの絵は、いつもメルヘンチックなのですが、いもとさんの絵でなかったら、悲しすぎるかもしれません。