1999年のケイト・グリーナウェイ賞受章作品。
作者のヘレン・クーパーは、1作目である本作品で、ケイト・グリーナウェイ賞を受賞し、1999年に「かぼちゃスープ」で2回目の受賞を果たしています。
一言でいえば、非常に完成度の高い絵本だということ。
絵、文章、構成に至るまで、全て高い水準でそれが上手く絡み合っていて、しかもそれにユーモアも加わっています。
物語は、おやすみの時間に自動車で遊んでいるぼうやが、遊び足りなくて、自動車に乗ってママから逃げ出してしまうシーンから始まります。
でも、この走る先はどこか幻想的。
最後にその種明かしがあるのですが、そのぼうやの出会うものは、どれも御伽の国にありそうなものばかりで、見ているだけで楽しくてたまらないでしょう。
でも、皆が眠ってしまって、どうしようも無くなったときに現れたのが、ママ。
「ねむっていないひとが、もうひとりだけいたのです。
ぼうやを、さがしているひとが・・・」
何とも言えないフレーズです。
絵本そのものを十分に堪能できる素晴らしい絵本です。
プレゼントにも最適で、多くの人に読んで頂きたいオススメの絵本です。