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つるではなく、すずめでもないから
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投稿日:2009/03/28 |
鶴の恩返しはあまりにも有名ですし、腰折れすずめも有名な昔話。でも、このお話は、つばめです。つばめはどんな恩返しをするのか、ちょっと楽しみですね。途中までは、腰折れすずめと同じ展開なので、なーんだと思うなかれ。ちゃんと違う結末が用意されていますよ。人間と共生してきたつばめにふさわしい結末でさわやかな気持ちになれます。
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高齢化社会と環境問題がわかりやすい
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投稿日:2009/03/22 |
自治会で高齢化への対応に頭を悩ませていたとき、出会ってしまった絵本です。高い建物が立ち並ぶ町に一軒だけ取り残されたような小さな家。窓から見えるのは、となりの建物の壁だけ。そこにはおばあさんと一匹の猫が肩を寄せ合ってひっそりと暮らしています。もちろん、昼間でも家の中に暖かい光は入ってきません。でも、ストーブの上にお鍋をのせて、スープをコトコト煮ていたら、なんと、幸運が舞い込んできました。現実をありのままに受け止めて誠実に生きていくチラさんとねこちゃんの姿が心にしみる絵本です。もちろん、ハッピーエンドで年中さんぐらいでもわかると思います。こういう本にたくさん出会って、優しい子どもに育ってほしいな。
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いでんってなんだろう?
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投稿日:2007/02/28 |
大胆な題名にまず注目してしまいます。
子どもも題名を見て興味をひかれたようです。
おとうさんがとっても前向きな考えを持っているのでほっとして楽しくなってきます。
自分がもって生まれた容姿や人格に誇りを持って生きていけば、一般的には短所と思われる遺伝も少しも苦にならない、むしろ、父母や祖父母から受け継いだ愛しい特徴になるんです。
それは自分に自身を持つということ。
自分を大切にし、前向きに生きるということ。
理屈っぽくなく、感覚的に子どもの心に響くようです。
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かわいくてゆかいなぼくだけの友達
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投稿日:2007/02/27 |
「ぼく」の秘密、それは「ぼく」にしか見えないおばけの友達の存在。
おかあさんにこごとを言われたときも、学校で先生にしかられたときも、「きみはちっとも、悪くない」と言ってくれる。
いじめっこにだって、勝てる呪文をおばけは知ってる。
こんな風に自分を理解して、受け入れて、味方してくれる存在を子どもたちはもとめているんですね。いいえ、おとなだってこういう友達がいたらなぁ…と思うでしょう。
小学校の低学年向きに書かれているようですが、こういう友達の存在を渇望するようになるのは中学年ごろからでしょうか。
このおばけ実は「ぼく」の分身というか、「ぼく]自身なんじゃないでしょうか。
「ぼく」の内面の力がおばけのかたちで現れているんじゃないでしょうか。
「ぼく」が自分に潜在する能力に気づいたとき、「ぼく」はおばけの友達を必要としなくなる。でも、いまは「ぼく」もおばけもまだ子ども、「ぼく」にはおばけがまだ必要なのです。
なんじゃないでしょうか。
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今夜はうちもカレーライス
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投稿日:2007/02/26 |
「ぼく」がカレーライスをたべたくなって、食べたい気持ちがくんちゃんに伝染し、それはおにくやさん、つけものやさんへとつぎつぎと伝染して、レストランのお客さんもカレーライスを注文し……町中みんなカレーライスが食べたくなっちゃうのです。
読んでいる私たちも、カレーライスが食べたくなっちゃう。
商店街に活気があって、お買い物する人たちがとても楽しそうなんです。
よく見るとなんだか怪しい人やおすもうさんや忍者や天狗までカレーライスを食べています。
忍者や天狗がちゃんと街に溶け込んであたりまえのようにカレーを食べているのがほほえましくて楽しいんです。
それに「ぼく」のパパはダンスの先生らしいんですが、街の中をダンスしながら家まで帰ってきて、道行く人たちはそれをぜんぜん気にしていないおおらかさ。
こんな街、あったらいいなと思います。
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幻想の世界へといざなう不可思議な絵
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投稿日:2007/02/25 |
一見すると、よくある美しい絵。よく見ると不思議な騙し絵の数々。「あっ、雪が布団になってる。」「ひまわりから人の顔がでてる。」
夜の闇に紛れて、部屋のすみの暗がりや、仄かな月光に照らされて浮かびあがるこの世のものでない人の姿や物の形。 現実の世界を忘れて、夢の中にいる気分になります。子どもより大人向けの絵本ですが、背伸びしたい小学生にも喜ばれそうです。
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たまにはなまけてもいいんです。
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投稿日:2007/02/25 |
クラスみんなでみどりいろのたねをまきました。他のみんなはちゃんとお水をまいているのに、なまけもののまあちゃんは、お水もやらないのです。ところが地面の下で不思議なことが起こり、まあちゃんのまいたたねからできたえんどうまめはあまくておいしい不思議な味。 なにかとストレスの多い現代の子どもたちにこんなお話を読んであげたら、ふっと肩の力をぬくことができるかもしれませんね。正直者で親切で賢い子だけがいい結末をむかえられるお話はたくさんあるけれど、なまけものだってみんなを喜ばせられる。がんばって疲れたら、そのときはゆっくり休んだって、かえっていいことあるかも…と思わせてくれるそんなお話です。 地面のしたでのメロンあめとえんどうまめのやりとりもなかなか楽しいです。
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楽しく遊ぼう早口言葉
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投稿日:2007/02/24 |
生麦生米生卵なら、誰でも知っていて、誰でも言えそうですが、今まで聞いたことのない早口言葉は急には言えません。さっと言えるのも楽しいし、つっかかっても可笑しくて楽しいものです。 背景の絵はレトロな昭和初期の結婚式の一日です。結婚式と早口言葉とのつながりはあるのかないのかよくわかりませんが、絵の中の人物がもの言いたげな表情でなんだか可笑しいのです。見る人の年代によって絵の中にかくされたメッセージの読み取り方も違っていそうで、おじいちゃんやおばあちゃんと孫がいっしょに読むのも楽しそうです。 負けず嫌いの長女は早口言葉でつっかかり、悔し泣きしてましたが…。
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ハラハラドキドキ、早く言ってよ!
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投稿日:2007/02/22 |
「キャベツくん」を読んだことがあれば、ブタヤマさんの決めゼリフ「ブキャ」を期待してしまいますが、なかなか「ブキャ」を言ってくれないのです。だから、いつ言うかいつ言うかハラハラドキドキしてしまいます。読者の期待を裏切って、いつまでも「ブキャ」を言わないブタヤマさんにだんだん腹が立ってきたりするのですが、それって作者の思うつぼにはまっているってことなんですよね。我が家の子どもたちは、こういう予想外の展開が大好きで、ゲラゲラ笑いながら聞いてくれました。
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みだれ髪と同じ作者とは思えません
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投稿日:2007/02/21 |
きんぎょが電車に乗っておつかいに行きます。きんぎょは人間のように切符を買おうとしました。駅員さんはきんぎょは手が無くて、切符が持てないので、切符を買わなくていいと言いますが…。 あの国語の教科書に必ずでてくる与謝野晶子が書いた童話です。髪五尺ときなば水にやわらかき乙女心は秘めてはなたじ…。とのギャップに驚きながら読むおとなむきの絵本かもしれません。 でも、笑えます!絵も昭和初期のレトロな雰囲気で懐かしくもあり、かえって新鮮な感じもします。こんな童話を創って子どもや孫を喜ばせていたのでしょうね。ユーモアたっぷりの家庭人という感じがして、与謝野晶子に対して持っていたイメージがガラリとかわりました。
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