![みどころ](/images/shoukai_midokoro.gif)
自由気ままに、好きほうだい! とんでもなく「あくたれ」な飼い猫、ラルフが巻き起こす騒動を描いた「あくたれラルフ」シリーズが小学生向けの読み物になりました。
ニタニタ笑顔、まっ赤な毛並み、おおきな鼻の猫「ラルフ」は、いたずら、いじわる、悪だくみ、なんでもござれの、キング・オブ・「あくたれ」ですが……今度のラルフは、お利口さん!? 猫のいちばんを決める「ねこコンテスト」で優勝するために、ラルフは生まれ変わるのです。
コンテストのルールは「ねこであること」「とくぎがあること」「おぎょうぎがよいこと」! ラルフには、ちょっとむずかしそう……
ラルフはいつもはぐーたらで、手のつけられないほどのいたずらものですが、こんどばかりはちがいます。鏡の前では笑顔の練習。ぼってりお腹をへこます運動。しゃんとした姿勢の訓練。清潔な身だしなみだってバッチリ! すべては、いけすかないライバルのパーシーを負かし、ステキな猫の一等賞にかがやくため! ところが、パーシーはやっぱり、何もかもカンペキにステキな猫で──
いつもは手のつけようもないくらいわがままで、いたずら大好きなラルフですが、本作ではそんな「あくたれ」をガマンして、ステキな猫に変身しようと奮闘します。
ふだんなら、もしラルフが自分の飼い猫だったらと想像すると気がめいってしまうほどの、あくたれぶりなわけです。それなのにいざ、いつもの自分らしさにフタをして不器用にいい猫を演じるラルフを見ると、「あんまり無理しないで!」となぐさめたくなってしまう不思議……。
コンテスト当日、いくらがんばってもパーシーにはかなわないとしょぼくれるラルフを見て、飼い主のセイラも同じ気持ちになったみたいです。
「ラルフ、くよくよしないで。あなたは、あなたらしくやればいいのよ。」
ところがラルフ、変にその言葉を真に受けてしまって?
「ぼくのとくぎは、なんてったって、あくたれることだもんね。やってやるぞ!」
さあ、ラルフが自分らしさを大解放! あくたれ120パーセントであばれまわる! ああ、やっぱりもう少しいい子でいて……。
あくたれほうだい、いたずらざんまい! 叱られたって、なんのその! 「良い子に見られよう」だなんて考えのまったくないラルフの悪さの数々が、なんだかスカッと気持ちいい! 元気いっぱいの小学生におすすめの一冊です。
(堀井拓馬 小説家)
![出版社からの紹介](/images/shoukai_shuppansha.gif)
いつも自由にやりたい放題のラルフ。ねこの一番を決めるキャットショーに出場することになり、ライバルのパーシーに勝つため猛特訓をはじめます。いざコンテストへ!ラルフは優勝できるかな? ラルフのはちゃめちゃぶりに笑いと共感がうまれ、細部までユーモラスな絵も相まって、楽しく読み進めれます。
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