おおきな夢を持つことの、大切さ。 未来に希望を抱くことの、強さ。 いろんな人の言葉で、いろんな物語で、ぼくらはそれを知っているけど──
でも夢って、どうやってかなえるの?
小学5年生の陽翔の夢は、プロ野球選手になること! でも、頭の良い双子の弟「大翔」や、同じ野球チームのエース「星野宇宙」と自分を比べてしまって…… なんだかぼくってパッとしない、「くすぶり系」って感じ……
そんな中、定年退職してしまう大好きな先生からたくされた、最後の課題。 それは、「夢の実現計画」を立てること! 夢の実現に向けて具体的な行動を起こしている弟やクラスメートの姿に刺激を受けた陽翔は、自分なりの方法で「プロ野球選手になる」という夢に向き合うことになります。 そんな陽翔の最大のライバルは──大谷翔平選手!?
「夢は妄想から始まる。はじめは綿菓子みたいなフワフワしたものだろう。なめただけで溶けてしまう。 でも、そこに目標をつけて、それをかなえる実践計画を立てたなら、綿菓子はしっかりとした形あるものに変わる」
「PDCA」や「論理展開シート」、「5W2H」、そして、大谷翔平選手も高校生の時につくった「マンダラート」など── 〈生産性向上〉や〈目標達成〉といった文脈で社会人の間でも用いられる本格的なメソッドを、本作では物語の中に落とし込み、夢を叶えるための手法として、わかりやすく引用しています。 陽翔の物語を追いながら、いっしょにペンを動かせば、夢に到達するための具体的な道筋が見えてくる!
でも、それらをぜんぶ正しくマネしなくてもいい。むしろ、自分なりの方法でいい。 物語に込められたそんなメッセージが、本作のポイント。 主人公陽翔も、大人向けの本でも自分のわかるところだけを読み、学んだ方法の正しさにあまりこだわらず、大胆にアレンジ! そうして、だれもやったことのない自分なりの方法を模索しながら、未来と夢について書き出していきます。
「いいんだよ、まちがっていたって。まず自分の頭で考えてみることが大切なんだから」
夢をかなえる、とはタイトルにありますが、陽翔が学び、実践するそれらの手法は、夢を実現するためだけに使うものではありません。 いま具体的な夢がない人でも、目標のために努力する習慣をつけ、メリハリのある生活を送るために、本書が役に立つのはまちがいありません。
夢はあるけど、どうしたらいいかわからない人には、もちろん! いま夢に向かって行動している人にも、まだ自分の目指す場所がわからない人にも、広く読んでほしい一冊です。
(堀井拓馬 小説家)
「夢や希望を実現するための小さな一歩を踏み出してほしい」木島先生の言葉で、陽翔は「夢の実現計画」について考え始めた。野球少年である陽翔の夢は、プロ野球選手になること。一方、双子の弟・大翔の夢は発明家。日頃から発明のアイデアを考え親からも期待されている大翔と比べてしまう陽翔は、自分だけの未来ノートを作るため、動き出した。
ある日陽翔は、大谷翔平選手の目標達成表のコピーを入れたお守りを無くしてしまった。それを知った、少年野球のマネージャーで同級生の沙良が、自分で縫ったお守り袋を陽翔にくれた。沙良の夢は、ファッションデザイナーになること。沙良は未来の自分の姿を描き、目標をかかげてしっかりと行動に移していた。
大翔、沙良から刺激を受けた陽翔は、論理展開シートなどを作り、夢の実現計画に向けて少しずつ進んでいく――。
『願いがかなう ふしぎな日記』『望みがかなう 魔法の日記』に続く、「日記」シリーズ第3弾。
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