アンパンマンのかわいいギフトボックス!
- かわいい
- ギフト
雨が降りだすとやってきたのは、でんでんでんしゃ。「おいそぎでない かたは どうぞ ごじょうしゃくださーい」。 毎月発売される新作絵本の中から、絵本ナビが自信をもっておすすめする「NEXTプラチナブック」。今回ご紹介する絵本は、『でんでんでんしゃ』。雨の日限定、特別なお出かけのお話です。いったいどんな内容なのでしょう?
NEXTプラチナブックとは…?
絵本ナビに寄せられたレビュー評価、レビュー数、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。
そして、毎月発売される新作絵本の中からも、注目作品を選びたい! そんな方におすすめするのが「NEXTプラチナブック」です。3か月に一度選書会議を行い、「次のプラチナブック」として編集長の磯崎が自信を持って推薦する作品を「NEXTプラチナブックメダル」の目印をつけてご案内します。
みどころ
雨が降りだして、虫たちが葉っぱの下で雨宿り。
「みなさーん、あめの ひの おでかけは いかがですかー。
おいそぎでない かたは どうぞ ごじょうしゃくださーい。」
虫たちは、でんでんでんしゃに飛びのります。でんでんでんしゃは、ゆっくりゆるーん。歩いていくより遅くて、ケロケロタクシーが追い越していきます。光るしずくのそばをそろーり通り、葉の上や葉の下や、蔓がすべるつるつる峠をぐるぐるめぐり、時には道に迷って戻ることもあるけれど、でんでんでんしゃの進む道はどこも本当に素敵なのです。さあ、クライマックスはあじさいトンネル。晴れた空みたいなきれいなトンネルを抜けると……。
雨の日限定、ゆるるーゆるるるんと進むでんでんでんしゃ。急いでいない人だけが楽しめる特別なお出かけ。いいなあ、こんなでんしゃ。
みずたまりの前を通ったかと思えば、こんなつるつるぐるぐる目の回る道も。あれれ、迷っちゃったみたい? でも大丈夫。急ぐ必要なんてないですからね。
独自の視点から多彩な作品を生みだす林木林さんと、その世界を愛らしく詩情たっぷりに描き出すひがしちからさん。二人の人気絵本作家が繰りだすのは、ささやかだけれど美しく輝く憧れの風景。退屈な雨の日こそ、絵本を開いてゆったりした時間を楽しんでくださいね。
想像してみれば、もっと広がる絵本の世界
「はのうえ」「はのした」「ぽたぽたばし」に「あじさいトンネル」、いったいどんな風景が見えるのでしょう。「そろーりそろーり」「ゆるーりゆるーり」「ゆるん ゆるるるん」、どんな乗り心地なのでしょう。聞こえてくる音と、乗客のとびっきり可愛らしい虫たちの表情を見ながら、この優雅なおさんぽの感覚を想像してみれば、絵本の中の世界がもっともっと広がっていくはず。「そのままどうぞ、ごゆっくり」、いってらっしゃーい。
この書籍を作った人
山口県生まれ。詩人、絵本作家。詩情あふれる独自の視点で多彩な作品を創作。言葉遊びの達人でもある。詩のボクシング全国チャンピオン。サンリオ詩とメルヘン特別賞などを受賞。絵本『ひだまり』(光村教育図書)で産経児童出版文化賞産経新聞社賞、『みどりのほし』(童心社)で児童ペン賞絵本賞を受賞。詩集、絵本、翻訳、作詞など作品多数。
この書籍を作った人
1972年大分県に生まれる。筑波大学芸術専門学群視覚伝達デザイン科卒業。2004年、第5回ピンポイント絵本コンペで優秀賞を受賞。受賞作をもとにつくった『えんふねにのって』(ビリケン出版)でデビュー。作品に『ぼくのかえりみち』『いま、なんさい?』『えんふねにのって』(BL出版)『ぼくひこうき』(ゴブリン書房)『ユキコちゃんのしかえし』(偕成社)『おむかえ』(佼成出版社)など多数。挿絵に『だんまりうさぎとおしゃべりうさぎ』(偕成社)『魔女ののろいアメ』(PHP研究所 )など。翻訳書に『ニブルとたいせつなきのみ』(ビリケン出版)がある。
磯崎 園子(いそざき そのこ)
絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長。著書に『はじめての絵本 赤ちゃんから大人まで』(ほるぷ出版)、『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)、監修に『父母&保育園の先生おすすめの赤ちゃん絵本200冊』『父母&保育園の先生おすすめのシリーズ絵本200冊』(玄光社)がある。