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絵本紹介
2021.12.18
注射、くらやみ、仲間はずれ。みんなの前で話すこと。この世は、こわいことだらけ。でも……。毎月発売される新作絵本の中から、絵本ナビが自信をもっておすすめする「NEXTプラチナブック」。今回ご紹介するのは『かいじゅうたちは こうやってピンチをのりきった』。こわくなったらよむ絵本、いったいどんな内容なのでしょう?
NEXTプラチナブックとは…?
絵本ナビに寄せられたレビュー評価、レビュー数、販売実績など、独自のロジックにより算出された人気ランキングのうち、上位1000作品を「絵本ナビプラチナブック」として選出し、対象作品に「プラチナブックメダル」の目印をつけてご案内しています。
そして、毎月発売される新作絵本の中からも、注目作品を選びたい! そんな方におすすめするのが「NEXTプラチナブック」です。3か月に一度選書会議を行い、「次のプラチナブック」として編集長の磯崎が自信を持って推薦する作品を「NEXTプラチナブックメダル」の目印をつけてご案内します。
みどころ
高いところが大の苦手。注射が大嫌い。みんなの前で話そうとすると、逃げ出したくなる。暗いところが怖い。彼らはかいじゅうなのに、それぞれ怖いものがある。彼らなりにピンチを乗り切ってきた。でもそれって。
「ただ逃げちゃっただけじゃない?」
彼らは考える。どうして僕たちは、他のみんなが怖がらないことが怖いのだろう。共通しているのは、怖くなると、ゾワゾワしたやつが来るってこと。そうやって、怖がると生まれてくるのが、この小さなゾワゾワちゃんたちなのだ。この子たちさえいなければ! その時あらわれたのが……
注射がきらいなサスピッチ。お医者さんが腕をつかむと、むねはドキドキ、あしはガクガク。もう、にげだしたい!
するとその時、サスピッチのからだはカチンコチンに。彼はこうやってピンチを乗りきった。……ほんとかなー?
自身も怖がりだという絵本作家・新井洋行さんと、ドクターがタッグを組んで生まれたこの絵本。不安や恐怖に揺れる気持ち、そしてその気持ちとどう向き合っていけばいいのか、共存していく方法はあるのか。そうした模索や考え方を、一つ一つ丁寧にわかりやすく、ユーモアたっぷりに描き出してくれています。
「ゾワゾワちゃんと仲良くする方法をおしえてあげる」
本当にそんな方法があるならば、大人だって知りたい。だからこそ、大人にも子どもにも、この絵本の内容とじっくり向き合ってもらいたいのです。世の中には、こんなにたくさんの種類の「怖い」があって、こんなに色々な「こわがりさん」がいるのです。
怒られるのがこわい、せまいところがこわい、おばけがこわい、しぬのがこわい、じしんがこわい、おわかれがこわい、わすれものがこわい……。さまざまな「こわがりさん」が並ぶ圧巻のページ。でも、どこか愛らしく親しみがもてる姿をしていて、友だちのようにも見えてくる。
弱い自分を無理に追い出すのではなく、そのままの自分を大事にしてね。ユーモアたっぷりに、そう優しく絵本が語りかけてくれます。
答えを出そうとするのではなく
心のどこかでくすぶる、不安な気持ち。それってなんだろう? 多くの子どもたちが、そのままにしておいたり、隠したりするものです。だけどこの絵本をきっかけにして、誰かと話しながら発見することができたなら。自分が「こわがりさん」なんだと、自覚することだって大事なことなのです。答えを出すためでなく、考えを広げていくための絵本。今の時代には、特に必要とされているのかもしれませんね。
この書籍を作った人
1974年、東京生まれ。二人の娘の父。絵本作家・デザイナー。絵本に『れいぞうこ』(偕成社)、『いろいろ ばあ』(えほんの社)、『みず ちゃぽん』(童心社)、『どじにんじゃ』(講談社)、『おおごえずかん』(コクヨS&T)、『ころころぽーん』(ほるぷ出版)など多数。挿画に「パーシー・ジャクソン」シリーズ(ほるぷ出版)、「モーキー・ジョー」シリーズ(フレーベル館)など。くもん出版からは、「えほんとあそぼ」シリーズのほかに『ぴーかーぶー!』『カチン コチン!』(絵・小林ゆき子)の2冊がある。
この書籍を作った人
医師。精神科専門医。英国児童・思春期精神科専門医。家族療法士。日本医科大学を卒業後、国立精神神経医療研究センター、日大板橋病院精神科などを経て、渡英。ロンドン大学付属精神医学研究所とモーズレイ病院にて、家族療法及び児童・思春期精神科臨床を学ぶ。ロンドン大学キングスカレッジにて家族療法修士修了。家族療法士、児童・思春期精神科レジデントとしてモーズレイ病院に勤務。帰国後は、東京都立梅ヶ丘病院医長、東京都立小児医療総合センター児童・思春期精神科部長を経て、現在は、なります子どもの心ケアセンター準備室室長。感情障害や発達障害、摂食障害など心の問題に悩む子どもと親たちに向き合い、家族療法を用いながら日々治療を重ねている。
磯崎 園子(いそざき そのこ)
絵本情報サイト「絵本ナビ」編集長として、絵本ナビコンテンツページの企画制作・インタビューなどを行っている。大手書店の絵本担当という前職の経験と、自身の子育て経験を活かし、絵本ナビのサイト内だけではなく新聞・雑誌・テレビ・インターネット等の各種メディアで「子育て」「絵本」をキーワードとした情報を発信している。著書に『ママの心に寄りそう絵本たち』(自由国民社)がある。