陶製のうさぎエドワードは持ち主の少女にとても愛されていたが、だれも愛したことはなかった。船から海に落ち、少女の手を離れてから、エドワードの奇跡のような愛と悲しみの旅路が始まる・・・。
90センチという大柄なうさぎの人形には心がありました。
愛してくれた持ち主の少女と離れ離れになって、うさぎの人形は、何人もの人のものとなり、名前も性別も変えられていきます。
人形の視点で書かれたこの物語は、恵まれない人たちの間を移りながら、人への愛情を育み続けます。
その心が閉ざされるとき、人形は死ぬということになるのでしょうか。
人の間を翻弄され、悲しみばかりが膨らんでいく物語ですが、作者はちゃんと救いを準備していました。
ホッとして読了しました。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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