行先もさだめない旅に出た知恵遅れの兄タダシを描く表題作のほか、いずれも障がいをもった人たちを温かく見守る5編の短編集。
5編の短編の中で、丘修三さんは様々な障碍者の生きざまと人のかかわりを描ききっています。
理解するには難しい彼らも、精一杯考え感じ生きていることを感じました。
時には苛立ちや排他的な気持ちを抱えながら、健常者が理解してあげなければ、別の世界の生き物になってしまうようにも思いました。
少し時代的には古いかもしれませんが、忘れてはいけないことが書かれています。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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