こちらはちょっと珍しい少女探偵が登場するお話。どんな探偵なのでしょう?そしてどんな事件が起こるのでしょう? 主人公の名前は月原美音(つきはらみおん)。小学6年生の女の子です。父は古画の修復で知られる月原大雪(つきはらだいせつ)。しかし父は1年前に突然姿を消します。美音は父の失踪の手がかりを探すために、名探偵として知られる京川七海(きょうかわななみ)の探偵事務所で調査をしながらお手伝いをすることになります。そしてもう1人、美音と同じ6年生の春野真菜が、ビーグル犬のポンタを探すために探偵の勉強をしたいとやってきます。
美音、真菜、京川七海…3人の女性探偵の前に立ちはだかるのは、矢谷邸で起きた「月の雫」というダイヤモンドの首飾りの盗難事件。美音が「月の雫」が入っていたショーケースを開ける鍵の番号の謎に挑戦していると、早速怪盗ジェントと名乗る人物から美音宛の挑戦状が届きます。怪盗ジェントについて調査を進めると、どうやら月に関係する美術品を次々に盗んでいるらしいことが判明。美音たちは、仏像「月光菩薩(がっこうぼさつ)」や千手観音の持物である秘宝「月光摩尼(がっこうまに)」の展覧会でこの怪盗ジェントをおびきよせようと企てます。 さらに怪盗ジェントとの対決のさなかに、美音の父の居場所を告げる奇妙な電話がかかってきたりと、物語は意外な展開へ。深まる謎にページをめくる手が止まりません。
注目どころは、なんといっても美音の勘の良さと鋭い考察力でしょうか。読みながら自分でも暗号の謎を解いたり、どんな風に怪盗ジェントが現れるかなど美音と一緒に推理を働かせながら読んでみるのがおすすめです。また怪盗ジェントが何者で目的は何なのか、についても読めば読むほど謎が深まっていきます。さらに、ふだんあまり触れることの少ない仏画や仏像など古美術の知識も自然に頭に入ってくるので、古美術に親しむ入り口にもなるのも嬉しいですね。 対象年齢は小学校高学年から。小学生に人気の、スカイエマさんのさし絵で手に取る子どもたちも多そうです。
(秋山朋恵 絵本ナビ編集部)
月原美音(つきはらみおん)は、小学校6年生。 父は、古画の修復で知られる月原大雪(つきはらだいせつ)。 約一年前、父大雪は、突如、姿を消した。 美音は、京川探偵事務所で、探偵・京川七海(きょうかわななみ)の雑用係をしながら、父を捜している。 ある日「月の雫」という宝石が盗まれ、犯人を捜してほしいとの依頼が……。 父につながるどんな手がかりでもほしい美音は、七海についていくのだが……。 小学生の少女・月原美音が、自分の頭で考え、行動し、謎に挑みます。 スカイエマによる挿画が作品を盛り上げています。
小学校高学年が主人公。
父が行方不明になり、失意の母が死亡し一人で親戚宅に世話になる主人公。探偵事務所に、父を探してもらいにいきます。お金は、、、?
でもいろいろあり、事務所で教えてもらって自分で探偵の仕事をして父を探すことに。
他に、犬のいなくなった小学6年生も出てきて、なかなか込み入った内容。
でも小学生向けで、読めると思います。フリガナがないので中学年は自分では読めないかも。 (えみりん12さん 40代・ママ 女の子8歳)
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