オホーツク海で蟹を穫り、缶詰をつくる「蟹工船」。そこで働く者たちは、劣悪な環境におかれ、酷使されていた。やがて、労働者たちは結束を固め、船の監督に立ち向かっていく。29歳の若さで虐殺された小林多喜二がのこした、日本のプロレタリア文学を代表する作品。詳しい解説付き。
●編集者コメント 言葉の壁をこえて、古典や名作のほんとうの面白さを体験してもらいたいと企図しました。読みやすい現代語を用いていますが、原文の意味ができる限りそのまま伝わるように努めています。このシリーズを入口にして、さらに味わい豊かな、原文での読書体験へとつながっていくことを願っています。
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