ここは誰もいない南の海の浜辺。
少年と犬が呼びかけます。 「おーい! うみ」 ザッ ザッ ザッ ザッ ザザーン トプトプ トプトプ
海を泳げば、クマノミ、コブシメ、オニカマス……ウミガメ、マンタ! たくさんの生き物が泳いでいます。
砂浜に寝転んで今度は空に叫びます。 「おーい! そら」 グングン モクモク グングン ワクワク
あっ ピカッ! ドカーン! ザーッ!
スコールの後は、澄み渡る青空が広がって。 やっぱり「なつはひるね」がいちばん。 ザザーン サラサラサラ…
気持ちの良い海の風景と、耳に心地よいオノマトペの軽快なリズム。 そこにいるのは少年と犬と読者だけ。 静かにすすむ夏の一日、だけど耳をすませば、目をつぶれば、 とてもドラマチックな情景が広がっていきます。
子どもたちは本物の海の音を思い浮かべているのでしょうか。 それとも想像の世界で浜辺を堪能するのでしょうか。 夏がギュッとつまった一冊です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ここは夏の海。寄せては返す波、転がる貝殻と砂、照りつける太陽と漂う雲、夏の海に住む生き物たちの息づかい。シンプルな創作擬音と美しい情景で描かれた、夏がギュッと詰まった絵本。
夏に読みたくなる海の絵本です。ゆったりとした空気が絵本全体に流れていて、ゆっくりのんびりと読みました。南の島でこんなふうにリラックスしたいな〜と思いながら真夏の雰囲気を味わいました。文字が少なめなので絵画を見ているようでした。 (ouchijikanさん 40代・ママ )
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