りすくんが朝からはり切って集めているのは、たくさんの木の実。 明日はお父さんのたんじょうび、この木の実をプレゼントするのです! 喜ぶお父さんの様子を想像するだけで、ワクワクするりすくん。 木の実を穴の中に入れて、目印として葉っぱをかぶせます。
ところが…。その夜嵐がやってきて、地面は落ち葉だらけ。 これでは、目印がどこにあるのかわかりません。 困っていると、声をかけてくれたのは、森の動物たち。 みんなは手伝ってくれると言うけれど、みんなも木の実が好きなはず。 食べられちゃうよ……。
そんなりすくんの心配をよそに、動物たちは、どんどん木の実を探しあてていきます。 その目はキラキラしていて、とっても楽しそう。本当にお友達の木の実を食べようとしているのかな?
友達が喜んでくれるとわかっているからこそ、みんなは夢中になっていたのかもしれませんね。 親身になるって、こういうことなのかもしれません。 みんなの優しい気持ちと、りすくんの可愛い表情と、秋らしい美しい山の景色が心をあたためてくれる、「すこやかな心をはぐくむ絵本」シリーズ最新作です。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
お父さんの誕生日プレゼントにと、一人でとった木の実を穴にしまっておいたリスくん。でも、秋の嵐で目印にしていた木の葉が飛んでいってしまい、どこにしまったのかわからなくなってしまいました。そこへ森の動物たちがやってきて……。 ほんとうにだいじな「たからもの」って何だろう……。細やかに描かれる森の様子や表情豊かな動物たちの姿が楽しい絵本。
優しくて子供たちに読んであげたい1冊だと思いました。こんなに多くのみんなが一生懸命探し物をしてくれて、本当にうれしいことですよね。いろいろ心配になってしまう気持ちも分かりますが、本当にいい宝物が見つかってよかった。本当に優しい気持ちになり、心が温かくなる1冊でした。多くの子供たちに読んでもらいたい1冊です。 (ピンクちゃんさん 40代・ママ 女の子13歳、男の子6歳)
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