田んぼとはなんでしょう? お米を作るところ? いえいえ、それだけではないんです!
水に関わる生きものや、彼らの住む自然の姿を写真に収め続けてきた著者が、長年にわたり撮影してきた田んぼと、それを守る農家の姿が収められた写真絵本。 本作は田んぼについて三つの章に分けて紹介しています。 一年の中で田んぼがどのように姿を変えるのか、季節ごとの農家の方々の仕事を通して紹介する章。 かえるや虫や草花など、田んぼに住む様々な生き物とその生態系を、彩り豊かに紹介している章。 田んぼが人々の暮らしにどう関わってきたのか、そしてこれからどう関わっていくのかを紹介している章。 その中で、どこか懐かしくてほっとする、あたたかな田んぼを収めた写真の数々が掲載されています。
田んぼは数年手入れをしなかっただけで、ふたたび耕作ができる状態にするのがむずかしくなるほど繊細なものだということ。 大雨のときに洪水を防止したり、水を浄化する働きがあること。 そういった知られざる田んぼの秘密を学ぶことができるのはもちろん、田んぼを映した写真の美しさこそ大きなみどころのひとつ。 田んぼに張った水に映る、空の青と雲の白。 田植えからひと月を経て立派に成長した、イネの深い緑。 季節が変わり色づいて、一面に広がる稲穂の金色。 そうした田んぼの写真を見ると、その風景が持つ意外な色彩の豊かさに、とても驚かされます。 後半、田んぼに住む生き物を紹介する章では、虫やカエルが大きく映し出された写真が多く掲載されていて大迫力!
現代においては、田んぼを見たことがないという子どもたちも多いのではないでしょうか。 これだけ深く私たちの生活に関わっているのに、その実際の姿や、そこで働く農家の方々について私たちはどれだけのことを知っているのでしょう? 日本人の食と文化の根底に息づく原風景を、楽しく学べる一冊です
(堀井拓馬 小説家)
日本人の主食であるお米を作る場所、そして生き物のすみかとしても大切な場所、田んぼ。身近であった田んぼも、今では子どもたちにはもちろん、大人さえも縁遠い場所となってしまった。「田んぼ」とはいったいどんなところなのか? 人の手によって作られた、豊かな生態系としての「田んぼ」の魅力をビジュアルで伝える一冊。 著者は、水環境のひとつとして、10年以上にわたり田んぼを撮り続けてきた内山りゅう氏。
表紙の棚田の田園風景に魅せられて、ため息がでてしまうほど素敵で幼い頃の昔に帰っている自分にきがつきます。忙しくて忙しくて目が回るほどでしたが(?)今考えると田植えを家族で手植えしてた頃がよかったのかなって思いました。ちょっと素敵な写真にやきもちをやいてしまう私がいました。田んぼの中の生き物も絵本で見ることが出来て凄く幸せを感じました。 (押し寿司さん 60代・じいじ・ばあば )
|