伝えたい、戦争の「もうひとつの真実」を
83歳の主婦が、自らと10人の戦争孤児の体験を 絵と文章にして、子どもたちに語る活動をしています。 悲惨な記憶が、永遠に過去のものであり続けるために――。
もしも魔法が使えたら お母さん、あなたに会いたい!
戦争孤児12万3000人、彼らがどう生きたか、知っていますか? 東京で、山形で、神戸で、空襲により孤児となった11人の少年少女たちの「生きるための戦い」。
【解説より】 苦しみに耐える子どもの顔は、あまりにも優しい。この絵本の魅力は、残酷な現実にもかかわらず、生き抜く子どもたちの美しい表情との対立にある。 野田正彰(ノンフィクション作家・精神科医)
「疎開したおわん」 星野光世 「ほたるの池」 永田郁子 「見えない母に支えられて」 山田清一郎 「プールで九死に一生を得る」 高橋喜美子 「なーんだ、おまえなんか」 柳田守男 「セーター30円で買ってやるよ」 米川 琴 「雪の夜に冷たい水をかけられて」 吉田由美子 「孤児の運命」 村田温子 「馬小屋で寝る弟」 児島 武 「1本のサツマイモを分け、命をつなぐ」 金子トミ 「トラックで棄てられた、わたし」 山本麗子
ご自身が戦災孤児だった星野光世さんが、その思い出と哀しさを伝えるためにと編集した珠玉の一冊だと思います。
大空襲で家族を失った子どもは、生き残ったことで、世間から疎まれ、地獄のような生き方を強いられたことを、痛切に感じました。
家族を失うということは、自分のかけがえのない支えを失うことなのですね。
それまでの仏が鬼に変わるような様は痛烈です。
星野さんの素朴な絵が、かえって痛々しく感じられました。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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