ベストセラー絵本「11ぴきのねこ」シリーズの生みの親、 馬場のぼるの創作の原点にふれる作品集
のんびりしているようで、 世の中を鋭く見つめているんじゃないか。 そんな11 ぴきと一緒に育ってきました 坂本美雨(ミュージシャン)
あらゆる本屋の棚に、置かれ続けて50 年。 「11 ぴき」は今日もニコニコしている。 その秘密が、この中に。 内沼晋太郎(ブック・コーディネイター)
馬場のぼるは、手塚治虫、福井英一と共に“ 児童漫画界の三羽ガラス” として「ポストくん」「ブウタン」などの人気作品を生み出し、その後、漫画で表現していた世界観をそのまま絵本の世界で表現していきました。
とくに、昭和42年に第一作が発表されて以来、約30年をかけて6冊を手がけた代表作の絵本『11ぴきのねこ』シリーズは、テンポの良いストーリー展開と奇想天外な結末によって多くの子どもたちを魅了し、現在まで続くロングセラーとなっています。
本書では、活動初期の貴重な漫画原画やラフスケッチ、アイデアノートなどの資料をとおして、漫画と絵本の世界を往還しながら、深い味わいをもったユーモア世界を生涯追究した漫画家・馬場のぼるの創作の秘密に迫ります。
○寄稿 ・「11ぴきのねこ」の魅力 工藤健志(青森県立美術館 学芸員) ・馬場のぼるの絵本 佐藤英和(こぐま社相談役) ・馬場のぼるの漫画 多田ヒロシ(漫画家・絵本作家) ・「“ばばネコ”を、禁じ手にせよ」 豊田きいち(出版評論家) ・馬場のぼるがいた 板倉容子(青森県立美術館 学芸員)
私にとって「11ぴきのねこ」以前、馬場のぼるさんは漫画家さんでした。
私が子どもの頃は、馬場さんの漫画に接する機会もあり、テレビでは「漫画家の馬場のぼる」をよく見ました。
その後、絵本はもちろん紙芝居でも、子どもたちが大笑いする作品に出会いました。
青森県立美術館で開催された回顧展の図録を、増補復刻したものだそうですが、漫画原画のページは見ごたえがあり、絵本の創作に繋がる独特の面白さがありました。
ラフスケッチなどの貴重な資料の数々がまとめられています。
アトリエに残されたカレンダーのアイディアメモにも、日常のささやかな面白さを見逃さない馬場のぼるさんの感性が感じられました。 (みいのさん 60代・その他の方 )
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