1.びっくり! 新宿の工事現場から縄文人の骨が出た。もしかして殺人事件!?2.市谷加賀町2丁目遺跡の発掘でわかったこと、12号人骨のふしぎって、なんだ?3.調査のバトンは研究者に託された! 東京都新宿区と、国立科学博物館と、東京大学総合研究博物館の共同大作戦。初公開の「複顔」同時進行ルポもおもしろいぞ。4.東京で、日本で、縄文時代、人間はこんなふうに暮らしていた。
もくじより―― まえがき マンションの工事現場で 第一章 人骨発見 もしかして殺人事件? 縄文人の骨かもしれない 専門家たちの意見を聞いてみた 年代測定の結果は 東京縄文人のナゾを解明せよ! マスコミに発表 第二章 ドクロだらけの部屋で 縄文人の顔は彫りが深い 一〇人の東京縄文人たちのプロフィールは 12号人骨とイルカの骨の腰飾り 第三章 東京縄文人のナゾにせまる 東京縄文人のことがここまでわかった どういう家に暮らしていたのか 埋葬方法は 使っていた土器は 東京縄文人はどこからやってきたのか なぜ人骨が溶けずに残ったのか なにを食べていたのか 12号人骨の持ち主はムラのリーダーだった 第四章 追跡! 12号人骨復顔プロジェクト 立体ジグソーパズル なぜ頭がい骨を骨折したのか? 復顔アーティストの登場 「あっ、こういう顔だったんだ」 復顔アーティストになるには 「縄文人」を型どり、成形し、塗装する ついに完成! 第五章 縄文時代の東京にタイムスリップ 東京縄文人の衣食住 海ぞいのムラとの交流 竹べらとペン 縄文時代はゆたかだった あとがき 発掘現場はいま
小学校高学年から中学生くらい向けのノンフィクション
「世の中への扉」シリーズの1冊。
このシリーズはどれを読んでもおもしろく、
親子で楽しめます。
2012年、新宿区市谷加賀町の工事現場で、
複数の人骨が見つかりました。
最初は、事件か!?と、警察が呼ばれますが、
最近のものではないと判断されます。
江戸時代は、医者の屋敷だった跡地ですが、
国立科学博物館の研究者が来て、
ひと目見て「縄文時代の人の骨」と判別。
足のすねの骨を見ただけで、縄文人だとわかるのだそうです。
で、ちょっと古いものだぞとなった人骨は、
炭素の量を調べるといつの時代の人かがわかるのですが、
まぎれもなく、縄文時代の人でした。
老若男女います。
実際の顔を再現したり、
遺品から暮らしぶりを解き明かしていきます。
地道な作業ですが、
謎が少しずつ解き明かされていく様子は
ミステリー小説のよう。
考古学者の仕事の魅力が伝わる1冊です。 (Tamiさん 40代・ママ 男の子11歳)
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