
本書は,ごみ処理,リサイクルの事業や,低炭素社会づくり,持続可能な社会づくりに参画する方に向けて,著者の30年以上にわたる研究者生活における知見から「伝えたいこと,知ってほしいこと」をまとめたものである.リサイクルとはいかなる場面においてもよいとされることなのか,あるいはリサイクルのよさとはどう考えているのかといった観点を振り返ることから始め,科学的根拠の乏しい思い込みによる施策や安全対策,さらには「ごみ減量の施策とその効果」「日本のプラスチック戦略」「海洋プラスチック問題」など,今日関心が高い事柄まで,科学的視点に立ち,それらの是非について考える.SDGsへの取組や環境問題に対する意識が世界的に高まる中,一見してよさそうに思える取組やキャッチコピーを単に鵜呑みにするのではなく,各人がよさとは何かを見直し,持続可能な地域社会づくりにコミットしていくためのヒントが満載.
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