見て見ぬフリは「罪悪」か。芥川龍之介のこころに残る名作『白』の絵本です。【あらすじ】牛乳のように体が真っ白な犬の「しろ」。自分の命おしさに、とっさに友人を見捨てて逃げてしまった。気付くと体が真っ黒になっており、飼い主のもとへ戻れなくなる。その先で「しろ」は何を思い、何を願ったのか!? ―――繊細かつ力強い線画のプロフェッショナル絵本作家「田中伸介」が、鉛筆ひとつで、芥川の深淵を描きます。ページを捲るたび、映画のコマ割りのようなショットから、世界に引き込まれていく、レンジが広く力のある作品です。
対象年齢:小学3年生~大人まで幅広い世代の方に楽しんでいただけます。(本文は、すべてひらかな・カタカナを使用しています)芥川文学の入り口にも、こころの教育本としてもオススメです。
鉛筆で描かれたモノトーンの絵に驚かされました。
芥川龍之介にこのようなお話があることも、始めて知りました。
少し時代的に古さも感じましたが、くろになってしまったしろの苦悩と、懸命な行動に圧倒されました。
色が無いからこそ、しろの気持ちに寄り添える絵本ですね。
でも、友だちを見捨てたという後悔で、しろの心の黒は消えないのかもしれません。 (ヒラP21さん 60代・パパ )
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