フランスの絵本作家、デデューが、いのちと水の循環を描いた紙芝居。 日々の現実の底を、たしかに流れ続けている、いのちのめぐりを、 そして、本当にリアルなものとは何かを、ユーモアたっぷりに語りかけます。
雪ダルマは ほかのだれよりも あそび上手。おどけたり、なぞなぞをだし たり、おもしろい話をしてくれたりします。 でも、だんだん暖かくなると、雪ダルマから力が抜けて── とうとうある日、リスが出会うと……雪ダルマは もう融けていなくなっ ていました。 しかし、悲しみは続きません。 クマの先生が学校で リスとフクロウとハリネズミとウサギに教えてくれ たから……雪は融けて水になり、水は自然に山から海へと流れていくと。 そして、 やあ みんな、と大きな声がきこえてきます。大きな入道雲の上に 雪ダル マがすわっていたのです。
1ページ1ページが力強い絵で引き込まれます。本の紹介に紙芝居という文字がありましたが、紙芝居にするととても効果的な作品集かも知れません。
森の動物たちが生き生きしています。動くことのできる雪だるまとの楽しい毎日は、春の終わりとともに終止符。
溶けた雪だるまを探しに旅にでる、動物たちの思いが伝わってきます。
意外なところにいた雪だるまに、夢の膨らむお話でした。 (ヒラP21さん 60代・その他の方 )
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