ベトナムの南東の地域では、8 月から10 月頃にかけてメコン川の水がふえ、地面が水におおわれてしまいます。田畑が水につかってしまうので、村人たちの暮らし方も変わります。どこへ行くにも小型の船やボートだけがたよりです。そのため、毎年たくさんの命がうばわれていて、ボートで学校に通わなければならない子どもたちは特に危険です。
この絵本の主人公は、メコン川の近くに住む少年アンです。今日、アンは初めてひとりでボートをこいで学校に向かいました。無事にたどり着くことができるでしょうか。
世界には、学校に通うためにボートをこいだり、山道や平原を何時間も歩いたりする子どもたちがいます。学校があまりにも遠く、学校に通えなくなってしまう子どもたちもいます。世界のいろいろな国の子どもたちの暮らしを知りましょう。
ベトナムの農村部の雨季の生活を描いたお話でした。この絵本で描かれた内容は実際のお話とのことですが、そうであれば「過酷な生活だな」と思わずにはいられませんでした。けれども、その「過酷さ」を感じさせないストーリー、子どものたくましさが印象的な絵本でした。 (さくらっこママさん 30代・ママ 女の子8歳、男の子5歳)
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