テレビで世界選手権を見て、自分も水泳を習いたいとスイミング教室にやってきたのは、コップです。友だちのタオルも誘って。コップとタオル……大丈夫かな。
そんな読者の心配をよそに、本人たちは大張り切り。シャワーでは、水に慣れているコップと、濡れるとしなしなになっちゃうタオル。体操では体の堅いコップと、褒められるほどやわらかいタオル。さあ、いざプールに入りますよ。先生が言います。
「宝探しゲームをします。 この宝箱をプールのどこかに投げますから、 一番に見つけた人が宝物をもらえます。」
うわあ、わくわく。どうしても宝物が欲しい二人は、必死で水の中へ。ところが?
人気童話作家・二宮由紀子さんと人気漫画家・朝倉世界一さんが描き出すのは、一生懸命なコップとタオルが水泳教室で奮闘、終始バタバタしているお話。可笑しくって、とても可愛い。だけど、二人の気持ちはよくわかるよね。だって、初めてのプールって、体験したことのないことばかり。知らない匂いに、知らないルール。おまけに水の中って全く違う世界。楽しそうに挑戦を続ける二人の姿を見ていると、なんだか自分も体がうずうずしてきちゃう。
影響を受けるって、ちょっと楽しいかも? 二人の挑戦、ドキドキしながら読んでみてくださいね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
水泳選手に憧れたコップは、友だちのタオルも誘ってスイミング教室へ。 水洗いに慣れているコップと、苦手なタオル。水を吸いどうしても沈んでしまうタオルと、割れるのが怖くて飛び込みができないコップ。慣れない水のにおいに戸惑いつつも、一生懸命水泳を習うコップとタオルの様子を、ユーモラスに描きます。
タイトルに興味をひかれて読んでみました。まさか、コップとタオルがスイミング教室にいくとは(笑) そこからの展開には、わくわく。コップとタオルらしい困難もあり、思わず笑ってしまいました。ほのぼのとした、なんとも楽しい絵本でした。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
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