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ずるがしこいおんどりとめんどりが、あひる、ぬいばり、まちばりを引きつれ大暴れ。人気画家バーナデットが描く意外な結末とは?
タイトルからグリム童話にこんなお話があったかしら?と読みました。
読んで納得、「Das Lumpengesindel(ならずもの)」でした。
こちらの作品のタイトルだと、何か鶏夫婦も優しげに描かれていて、読み終えて、「え゛〜〜〜!救いが無〜い!」と叫ばれる方もいるやも知れません。
グリム童話は、童話としてどうかしら?という内容も多々あり、改訳が進み、子供の耳に優しげな形のものになったようです。
それにしても、この鶏夫婦のやりたい放題振りには呆れますね。
宿屋の主人(ねこになっています)に、積年の恨みでもあたっかのように思ってしまう狼藉振りです。
内容からして、中学年以降のお子さんでないと、笑って読み終えられないかもしれません。
グリム童話の残酷さは、見方を変えればこのおはなし発祥の頃のドイツの民間人の生の息づかいなのだともいえるのではないでしょうか。
苦しく暗い生活の中でも良心に従い慎ましく生きていた人々が、せめてお話の世界だけは、はちゃめちゃで残酷でという事を語り合い日ごろの憂さを晴らしていたのやも知れませんね。 (アダム&デヴさん 50代・ママ 男の子12歳)
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