19世期のイギリスの古生物学者メアリー・アニング の数奇な人生と功績を、細密な絵とわかりやすいストーリーで面白く綴る伝記絵本。 女性が仕事をすることが認められない時代から、メアリーは化石ハンターとしで目覚ましい成果を上げ、ジュラ紀の首長竜や魚竜などの全身化石などを発見します。47歳で乳がんで亡くなるまで、世界中を驚かせる発見を続けながら、女性故に、その功績を認められることがなかったメアリー。しかし、現在、その功績を再評価され、「メアリー・アニングは、世界がかつて知っていた最も偉大な化石学者である」と言われています。 子供に人気があるジャンル「化石・恐竜」、また女性の活躍促進という点でも注目が期待できるテーマを持った絵本です。
恐竜好きの3歳の娘に読み聞かせするために手にしました。
この本を読むまで、メアリー・アニングさんを存じ上げなかったので、親としても偉人の活躍や当時の男性社会の実態を知ることができて良かったです。
絵は、不遜な表情の学会の男達、崖の発掘現場を見上げる強い表情のメアリーさんなど、どれも明快で、幼い子供にも女性が活躍しづらい中で夢中に頑張っていたことが伝わっているように感じました。
本編ではありませんが、巻末には日本の現役の女性研究者のあとがきがあり、現代の実情を知る一助にもなります。子供に読み聞かせるには難しい内容ですが、個人的にはとても嬉しい心配りでした。
恐竜好きの子どもや、何かに夢中になろうとしている女の子などにおすすめしたい一冊です。 (パパも絵本好きさん 40代・パパ 女の子4歳)
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