長くて立派なくびを持ったキリンのエドワード。ところがエドワードは、このくびが嫌なんですって。長すぎ、細すぎ、曲がりすぎ。くねくねしすぎ、目立ちすぎ。そして、くびっぽすぎる。みんなが自分のくびをじろじろ見るって。他人の悩みはわからないものです。
エドワードは、首にたくさんのスカーフを巻いてみたり、木の後ろに隠れてみたり、谷の間に入ってみたり。そして、思うのです。みんなのくびはいい感じ。そんなある日、エドワードはカメのサイラスに出会います。おしゃべりな彼は、エドワードにあるお願いごとをするのです……。
まわりにはどんなに素敵に見えても、本人が気にしていたとしたら、それはやっぱり深刻な悩みごと。真剣に向き合うエドワードの姿は健気で、でもどこか滑稽で愛らしく。とっても魅力的に見えてくるのは、レイン・スミスの愛嬌たっぷりな絵のおかげ? それとも、読んでいるだけで可笑しくなってくる文章のせい? こんな気の合う友だちができちゃうんだったら、コンプレックスも悪くないかもしれませんよね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
キリンのエドワードには悩みがありました。ぼくの首は長すぎ、細すぎ、上にいきすぎ、めだちすぎ・・・。「ほめてくれるのはママだけさ」。みんなの首はいいかんじ。ある日カメのサイラスが、エドワードにしかできないお願い事をします。
自分の首が嫌で嫌で仕方がないキリンが主人公です。10歳の娘と読んだのですが、娘も私に似て自己肯定感が低く、なんとなくこのキリンの気持ちが分かるようでした。ただ、ないものねだりをするより、今の自分を好きになってあげた方が誰より、何より自分がハッピーになれるな、と気付かされました、 (ままmamaママさん 30代・ママ 女の子10歳、女の子6歳、男の子4歳、女の子1歳)
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