オオカミは、クリスマスに 森の動物たちをまねいてごちそうしようと考えました。 でも、みんなきてくれるかな。
みんなを呼んで、パーティーをひらこう。だれも傷つけないメニューにしよう。ミミズク、ウサギ、イノオシシ、アナグマ、ハリネズミ……喜んでくれそうな料理をかんがえ、プレゼントも用意しました。 でも、みんなは遠くから見ているばかり……、でも、やがて声がひびきます。 「オオカミくん、ありがとう」 オオカミはつぶやきます。みんなきてくれた、ぼくへのプレゼントはそれだけでじゅうぶんだ。
人と手をたずさえることの厳しさと、難しさ、そして喜びを伝える、フランスの絵本作家ティエリー・デデューの世界。『雪ダルマはいきている』(ぷねうま舎、2021年1月刊)に続く、クリスマス絵本第2弾。
プレゼントを準備して、精一杯おもてなしの準備をしたのに、オオカミくんのクリスマスパーティーには誰も入ってきませんでした。
動物たちには、罠かもしれないと思われたのです。
日ごろの行い、評判がいかに大事か、改めて考えさせられます。
でも、悪いことばかりではありませんでした。
動物たちは遠巻きながら、オオカミくんのパーティーを確かめに来てはくれたのですから。
次のクリスマスには、みんなと握手がしたいというオオカミくん、何が必要なのか学んだでしょうか。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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