みきちゃんとパパが持っている魔法のめがねは、なんと、乗り物がすけちゃうめがねなんだよ。これからみきちゃんとパパは乗り物に乗ってお出かけするんだけど、いったいどんな物に乗っているのかな? 街にいる人たちもそれぞれ何に乗っているのか、絵から想像してみよう!
ビュンビュン景色が変わったり、くるくる回ったり、ふわふわ揺れたり。みきちゃんとパパ、そばにいる人たちの動き方で、透明になった乗り物を想像しながら絵本を読むって……なかなか新鮮。宙に浮いているみたいに、いるはずのないところに人間が並んだりして、へんなんだけど楽しい。 街中からひろーい海や空まで、すけすけの乗り物のすぅすぅするような解放感と、くすぐったいような気持ちよさを想像しながら味わってくださいね。
遊び心いっぱいの絵は、よく見ると「あ、さっきの人、こっちにもいるよ!」といろんな発見があります。見返しには「さがしてみよう!」の絵探しクイズアイテムが33個も描かれているので、一度読んだ後も長く本を楽しめますよ。
本書は、1992年生まれ、2015年に大学の洋画科を卒業したばかりの新人作家なかしまじゅんこさんのデビュー作。在学中から絵本を描き始め、空を飛ぶ飛行機を見たときにふと思いついて描いた1枚の油絵から、この作品が生まれたそうです。
へんてこでかわいい魔法のめがね、「欲しくなっちゃうなぁ」とわが家の息子はつぶやきながら何度もページをめくっています。ずーっと笑顔で楽しそうなみきちゃんとパパにつられて、読んでいるとニコニコ顔になっちゃう絵本です。
(大和田佳世 絵本ナビライター)
みきちゃんとパパは、魔法のめがねをもってるよ。 どんなめがねかっていうとね……なんと、乗り物がすけちゃうめがねなんだ! さあ、みきちゃんといっしょに町に出て、いろんな乗り物を見てみよう。 みんながなにに乗っているか、わかるかな?
電車やバス、船や飛行機から、ちょっと意外なあんなものまで、いろんな乗り物が登場。「これはなんの乗り物かな?」「乗っている人たちは、どんなようすかな?」と問いかけをしながら、大人も子どももいっしょに楽しめる絵本です。すみずみまで細かく描きこまれた絵には、遊び心がたくさん。「あ、さっきの人が、こんなところにもいる! こんなことをしている!」という発見がいたるところにあり、人間観察の妙が味わえます。
乗り物がすけちゃう「めがね」。
子どもたちは何の乗り物か
どんどん当てていきながら
次は何の乗り物だろうと
わくわくしながら見ていました。
今までにない斬新な絵本で、
空中に浮かんでいる人の絵が
面白くも奇妙でした。
我が家は海の乗り物をあまり知らず、
最後のページで親子共に勉強しました。 (まことあつさん 30代・ママ 男の子11歳、男の子9歳)
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