なまけものが木から降りて、ゆっくりと水の中を歩き始めました。前にはカバとホッキョクグマが歩いています。さらにページをめくると、その前にはビーバー、カワウソ、カモノハシ、ラッコ……。みんな一生懸命進んでいきます。
海の動物だけではありません。草原の動物、サバンナの動物、空の動物も、たくさんの動物たちが、仲間とお喋りしながら進みます。途中、「わあ どうぶつのだいこうしんだ!」と人間の子供たちが動物の行列を見てびっくりしています。そう、ここは動物園だったのです。100種類の動物たちが「アニマルランド」を大行進。一体どこへ向かっているのでしょうか?
作者は、『なんのぎょうれつ?』(ポプラ社)のシリーズが日本を飛び出し、世界でも人気となったオームラトモコさん。今回は、動物好きのオームラさんによる、動物図鑑のような作品となりました。身近な動物から少し珍しい動物まで、たくさんの動物たちが登場します。それぞれの名前も一緒に載っているので、たくさんの動物を知る絶好のチャンスです。
さて、この行進ですが、実は世界一遅い哺乳類といわれるなまけものがまず移動を開始し、世界一早いといわれるチータが最後に走るというハンデもちゃんと考えられているのだとか。凝った作りに感激してしまいます。また、ゴールで動物たちを出迎えるシーンも感動ものですよ!巻末には「アニマルランドマップ」も載っていて、動物たちがどの順でどの道を通ったのかがわかるようになっているので、そちらも指でたどって楽しんでくださいね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
100種類の動物が大行進! いったい どこへ むかっているのかな?
なまけものを先頭に「アニマルランド」を、動物たちが大行進。水辺を越えて、草地を越えて、広場を越えて。100種類の動物たちが向かったのは、動物たちの保育園。たくさんの赤ちゃんが、お迎えを待っていました。
■□■作者・オームラトモコさんのメッセージ■□■ 小学生のころ、将来の夢は動物関係の仕事に就くことでした。その後、紆余曲折ありながら今は縁あって絵本の仕事をしているのですが、やっぱり動物が好き! という気持ちは変わらないので、今回の作品ではたくさんの動物たちを描くことができて幸せでした。絵本というフィクションの世界ではありますが、結果的には動物と関わる仕事に就けたのかもしれません。
なまけものが 木からゆっくりおりてきました
こんな始まりで ・・・・
かば ほっきょくぐま・・・
せいうち すっぽん ・・ かめれおん ぞう ・・・
たくさんの動物たちは 動物園へ入っていきました
なんとなんと アニマルランドにやってきたんです
そこで出会えたのは みんなの赤ちゃんでした
幸せがいっぱいの アニマルランドですね
子孫繁栄 いのちはつながれていきます
人間たちも 命をつないでいます
戦争している場合じゃありませんよね!! (にぎりすしさん 60代・その他の方 )
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