「いってらっしゃーい とうちゃんいーっぱいおさかなとってきてね」 「りょうかいっ!」 ペンギンのお父さんはかわいい子どもに頼まれて魚を取りに出かけます。ズンズンズンズン、目指すは大海原。波をかき分け、狙いを定め、魚の群れに「どりゃー!」と突進。お父さんは口いっぱいに魚を頬張ります。けれど大海には敵もたくさんいて……。
鮮やかな色使いで、躍動感溢れるイラストを描く、りとうよういさん。『どうじょどうしょ』(絵本館)、『タタタタ』(鈴木出版)など自由な発想で独特な世界観をもつ作品を作り続けています。この作品同様、生き物がたくましく生きる姿をユーモラスに描いたシリーズ作品に、『おじゃましまーす』『たすけてー』(共に金の星社)があります。
お父さんの苦労を知る由もなく、子どもたちは命からがら逃げ帰ったお父さんに、「とうちゃん、もっとー」とおねだり。お父さんは家族のために、今日も命をかけて海に向かうのです。お父さんの頑張りに、思わずエールを送りたくなるおはなし。がんばれとうちゃん!がんばれパパ!カバーの見返し部分には作者から、世のがんばるお父さんに向けての応援メッセージもありますので、ぜひお父さんと一緒に、家族みんなで楽しんでくださいね。
(出合聡美 絵本ナビライター)
たいせつな かぞくの ために とうちゃん がんばる
「とうちゃん、いーっぱいお魚取ってきてね」家族の期待を一身に背負って、ペンギンのとうちゃんは大海原へ! 宿敵のアホウドリにアザラシ、さらにはシャチまで登場。たくさんの魚と共に、家族のもとへ帰れるかな?
自然の中で起こっていることは事実だと思うのですが、これほどに活劇調になってしまうとどこまでが本当なのかがわからないところが残念ではあります。
でも、ペンギンのお父さんは、危険な海の中で、命をかけてエサを取りにいっているのは確かでしょう。
やっとの思いでとった魚を、少ないからともんくを言われたくはないですよね。
父親の奮闘と悲哀を感じました。
口からはみ出る大きな魚を持ち帰ったペンギンは、ウソだと思います。
とにかく、お父さんは大変なんだぞぉ。 (ヒラP21さん 70代以上・その他の方 )
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