ぼくって、みんなとちょっとちがう。並んでいるだけでも、はしっこに立っていたとしても、目立っちゃう。みんなと同じようになろうと努力はしてみるものの、やっぱり同じになれない。
一人で悩み、苦しんでいるのは、びっくりマークの子。「!」こんな形をしているんだもの、どうしたって目立っちゃうよね。いてもたってもいられなくなって、逃げ出したびっくりマークが出会ったのは、もっと変わった不思議な子。
「ねえ、きみだれ?」 「なんさい? すきないろは?」 「たんじょうびはいつ? いぬとねこ どっちがすき?」
次々に質問をあびさられ、びっくりマークは思わずさけびます。
「ちょっとまって!」
……あれ。ぼく、今きみをびっくりさせたね。
みんなと同じって、とても安心すること。でもどうしたって同じになれなかったり、自分が意図していないのに目立ってしまうことってあるよね。この絵本では、もし悩んでしまったら、まず自分を見つけてみて!と言ってくれます。自分だけの役割、得意なことを見つけることができたら、自由になれるし、みんなにも会いたくなってくる。
「ねえ、みてみて! これがぼくなんだ!」
びっくりマークが主人公。そんなユーモアたっぷりな設定と表現で、自分さがしの旅を楽しく描きだします。読み終われば、きっと思ってしまうはず。……なるほど!ってね。
(磯崎園子 絵本ナビ編集長)
ぼくってなあに? 大勢のまる(。)のなかで、びっくりマーク(!)は、自分がみんなと違うことに悩んでいました。ある日、クエスチョンマーク(?)と出会い、次々と質問を浴びせられます。びっくりマークは思わず叫びます。「ちょっとまって!」大きな声を出したびっくりマークは、自分の役割に気づきはじめ……。「みんなと同じじゃなくていい」ということを、ユーモアいっぱいの絵とストーリーで体験できる絵本。
びっくりマーク視点のお話とは、驚きました。みんなと違う形に、色々、おもいなやむびっくりマーク。それが、絵で伝わってくるんですよね。斬新な絵に、またまたびっくりです。そこからの「みんなと同じじゃなくていい」と気づく展開も共感できました。素敵な絵本だと思います。 (あんじゅじゅさん 50代・その他の方 )
|