「今年も梅しごとの季節がやってきた」 梅雨が近づいてくるとよく耳にする「梅しごと」。この時期に採れる梅の実を使っていろいろな食べ物や飲み物をつくることは、古来から長く私たちの暮らしの中に息づいています。梅干し、甘露煮、梅ジャムや梅酒……さまざまな梅しごとの中でも、子どもから大人まで誰もが気軽に挑戦しやすいのが、梅シロップです!
梅のアクを抜き、ヘタをとり、消毒したビンに砂糖と一緒に漬け込むだけと、その作り方はいたってシンプル。だからこそ一つ一つの実の触り心地や香りを楽しみながら、丁寧に優しくビンに詰めていきましょう。2日、7日、10日……青々としていた梅の実がゆっくりと変化していく様子を見守るのも梅シロップづくりの醍醐味です。さぁて、できあがりは……?
野 紀子さんが描くまぁるく、あざやかに色づいた梅の実からは、今にもさわやかな香りが漂ってきそう。それもそのはず、高野さんご自身も30年以上前から梅シロップづくりを続けているんだそうです。優しいタッチのイラストと丁寧な解説で梅の魅力、梅しごとの奥深さ、四季のすばらしさを、たっぷりと感じさせてくれます。
上白糖、ざらめ、黒砂糖やはちみつと、つかう砂糖の種類や量を変えたシロップのアレンジはぜひ試してみたい!梅シロップを使ったおやつのレシピも、簡単なのにどれも本当においしそうです。 しっかりと仕上げれば一年はおいしく飲めるという梅シロップ。この絵本も巡る季節を通して楽しんでくださいね。
(竹原雅子 絵本ナビライター)
「梅しごと」とは、古来から梅の実でさまざまな食べ物、飲み物を作ってきた手仕事の総称です。この本では、その中の「梅シロップ(梅ジュースとよばれることもあります)」の作り方を主に紹介します。梅の実を洗って砂糖とつけ込む、というシンプルなものですが、ひとつずつの工程すべて子どもでもできることで、保育園などで作ることもあるくらい、はじめての手仕事におすすめです。作りながらこの絵本を読めば、梅の実が実るために必要なことなどの知識も補えます。梅の実がどんな風にくふうされて食べられてきたのか、ほかの梅しごとや、梅シロップでできるおいしいもの、なども紹介。
【編集者より】:::::::::::::::::::::::::::::::: つけこんだ梅の実が毎日変化していくさまはとても美しく、 ぜひ、見て、読んで、味わっていただけたらと思います。 :::::::::::::::::::::::::::::::::::::::
まず絵の色合いがとてもきれいで、眺めているだけでほっこりします。
薄い絵本だったのでレシピはシロップだけかなぁと思っていたらとんでもない!シロップ以外も充実しており、梅関係のレシピはもうほとんど見つくしたと思っていた私ですが「梅の塩こうじ漬け」などは目からウロコな気分でした。
砂糖の種類違いの比較も楽しそうです。
梅シーズン終わってから読んだので、次のシーズンでは是非色々試そうと思います。 (たちばなさん 30代・ママ 女の子5歳)
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